5種のピッツァと、5つのジャンルのビデオゲーム

ピッツァとビデオゲーム。何のつながりもなく、異なる世界に生息しているように見える両者だが、彼らが共存しているシーンは、すでに我々の日常生活の一部となっている。家飲みの夕べ、デリバリーメニュー・ランキングのトップの座を占めるのは、まぎれもなくピッツァである。お気に入りのビデオゲームのハーフタイムに、素早くオーダーするのにこれ以上に適した料理は他にない。マナーを気にせず一気に平らげられるこの一品は、真のゲーマーの場合、FIFAまたはCall of Duty他、その時々の激戦を繰り広げるソファから一歩も動くことなく、デリバリー用ボックス内でカットされると、皿のような中間地点を経由せず、ダイレクトに胃に収められる。

ここで大まじめに展開するこのテーマ(ndTanzenゲーマーのピッツァイオーロも、大勢知っている)だが、笑う方がいらっしゃることは百も承知している。しかし、ピッツァとビデオゲームは、多くの人々にとって、既に分かち難いペアとなっていることは誰にも否定できない。本気半分、遊び半分で、ピッツァとゲームのジャンル別に、5つ(+1)のペアリングの可能性を、謹んで考察してみよう。

マルゲリータ - プラットフォーマー

まずは古典中の古典、マルゲリータから始めよう。ピッツェリアの看板を掲げる店であれば、必須のメニュー。ピッツァの中枢であるこの一枚は、我々がピッツェリアで注文に迷った際の、鉄板の解決策でもある。すでに何百枚も経験積みであるにもかかわらず、常に味わいに発見があり、また間違いなく美味しいメニューを注文しているという安心感を与えてくれるという点において、マルゲリータと並ぶメニューはほんのわずかしかない。

これと同様、プラットフォームゲームは、ありとあらゆる流行にも染まらず、コンソールの推移も軽くスルーしてきた、ビデオゲーム界の長老である。その永遠の最高傑作であるSuper Mario Bros.をはじめとする数々の名作、また小粒でもきらりと光るCupheadなどを生みだし続け、今日に至っている。マルゲリータと同様、この種のゲームを選択した時、我々はその中身を99%確実に想像できる。しかし、いかに熟知していようとも、このジャンルのゲーム構造を前にすると、またたく間にのめり込んでしまうことは必至である。

マリナーラ - スポーツゲーム

食事を軽めに済ませたい時、マリナーラは頼りになる選択肢である。仕事や勉強に集中するため、頭をクリアに保ちたい人はもちろん、真のスポーツマン精神に則り、FIFA20 Ultimate Teamのウイークエンドリーグ、またはNBA 2Kのオンラインリーグのプレイオフに挑もうとする面々にも、正にうってつけのこのメニュー。マリナーラは、一見簡単にできそうだが、トッピングのバランスといい、トッピングを焦がすことなく完璧に焼き上げる加減といい、難易度が高い。これに関しては別の機会に言及されているが、自宅のオーブンでこれに挑戦した人なら、全員が納得してくれよう。これと同様スポーツゲームも、誰にでもできそうに見えるが、一定のレベルに到達するためには、些細なディーテイルまで最大限の注意を払うことが必須である。また、どんなに平穏な場面でも、油断は禁物。集中力を緩めた瞬間、敵のゴールがきまる。

リピエノ - ロールプレイングゲーム

発見の連続が紡ぐ、ロング・ジャーニー - リピエノ(カルツォーネ)と、長期にわたる入り組んだ経験を求める人にぴったりなロールプレイングゲームの両者にふさわしい表現である。ピッツェリアのメニューで、リピエノ以上に食べるための努力を求められるものがあるだろうか?胃がギブアップのサインを送ってきても、舌はさらなるサラミを、リコッタを、豚のくず肉を、胡椒を求め続け、結局はそのうま味に圧倒された我々は、一切れ残さず平らげることになる。ロールプレイングゲームもこれと同じく、スクリーンにくぎ付けで何時間も費やした後も、待望のファイナルに歩を進めるべく、次のクエストをクリアする構えは皆万全である。コルニチョーネの残骸に、ピッツァを覆った(きっちり火の通った)トマトソースを絡めたら、いざ次なるミッションに進撃!なお、本物のピッツァ求道者だけに許される究極の逸品、リピエノのフライ(揚げピザ)が存在するように、ロールプレイングゲームの世界にも、スーパーゲーマーのための、100時間の壁を超える超ストロングな作品が存在する。

サルシッチャ・エ・フリアリエッリ - シューティングゲーム

疾走と射撃の合間に食らいつくメニューとして、サルシッチャ・エ・フリアリエッリ(イタリアンソーセージと、菜の花のような軽い苦みのある緑黄野菜)のピッツァは、あまり適したイメージはわかない。しかし、心配ご無用。死に物狂いで走り続けるのも、マシンガンをぶっぱなすのも、ゲームのキャラクターである。我々プレイヤーは、心置きなくソファに沈み込み、Call of Dutyに浸りながら、隙をついては「タフな男のためのピッツァ」の頂点に位置するこの一枚に挑むのである。そして実はこのピッツァ、強面なのは見た目だけ。フリアリエッリの本当の姿は、どんなに冷徹なハートもメロメロにとかす、愛のミサイルなのである。サルシッチャは、手榴弾。辛みをまとったオリーブオイル(またはダイレクトに唐辛子)は、このとてつもないピッツァにかぶりつく度に口中に炸裂する、味の爆発というミッションを見事に完結する。

ツナ&オニオン - ストラテジーゲーム

戦略は、時として全てを握る鍵を意味する。お気に入りのゲームの攻略計画に集中するため、ツナ&オニオンのピッツァを食するという選択ほど、戦略的なことがあるだろうか?このメニューは美味しいだけでなく、これを口にしているゲーマーに近づき、気を散らそうとする人々の攻撃を阻止する、無敵のバリアを形成する。その結果ゲーマーは、何者にも邪魔されることなく、ゲーム(と消化)に没頭することが可能となる。注:ゲームに飽きて、どこかに出かける際は、あなたの口臭攻撃による被害者を出さないよう、他人とは十分な距離を確保すること。

ボーナス:パイナップル・ピッツァ - バトルロイヤルゲーム

その名を聞いただけで皆顔を背けるが、なにかにつけて話題にし、中には黙ってトライした輩もいる(Barbari ndTanzen)。パイナップル・ピッツァの話だが、これはバトルロイヤルゲームにも当てはまる。実際、Fortniteの出現からここ数年、このジャンルは社会現象となっている。

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