日本発祥の食べ物でないにもかかわらず、皆が愛してやまないピザ。立派に日本人が愛してやまない食文化の一つです。ピザのマーケットは年々拡大し、今では国内規模2,271億円を超えるマーケットと言われます。
「ピザ」来日からの歴史
諸説ありますが、日本で初めてのピザが国内で提供された有力説は、神戸のイタリアンレストランで1944年に提供されたとするものです。また、もう一つの有力説として戦後間もなく宝塚市にオープンしたイタリアンレストラン、アベーラとする説もあります。
国内初のピッツェリアは、1954年に六本木に開店したニコラスとされています。同店は昭和30年代に最先端のおしゃれな店として、流行に敏感な若者たちの人気を集めたそうです。現在の上皇陛下が皇太子様時代に当時婚約されいた現在上皇后陛下と共に来店されたこともあったそうです。この名店も2020年の東京オリンピックに向けて都市開発のため2018年に閉店しました。
宅配ラブ!ピザの美味しさが広まったきっかけ
ピザは人気だったものの、門的な設備が必要であったことからピッツェリアの店舗数は少なく、なかなか浸透しないピザ文化に転機が来ます。日本に冷凍食品とオーブントースターの組み合わせが普及したことで、いろんな人にアクセスができるようになったのです。
ピザメーカーのパイオニアと知られるようになったのは1964年11月設立したジェー・アンド・シー・カンパニー(現ジェーシー・コムサ)です。最初はアメリカから冷凍ピザクラストを輸入販売していましたが、翌年には日本で初めてのピザ工場を東京都目黒区に開設しました。ここから、さらに70年代に入りファミリーレストランチェーンが登場し、さらにあと押しされます。アメリカ風のメニューが豊富に取り揃えている、ロイヤルホストをはじめ各チェーンがアメリカ風のピザをメニューに追加。一気に人気メニューとなりました。外食で人気が出ると同時に、オーブントースターで簡単に調理できる冷凍ピザやピザトーストを家庭で親しまれるようになりました。
イタメシブームが後押し
それまでは、アメリカンピザが普及していた日本でも、「イタメシ」と言うイタリア料理のブームがバブルの時期がきます。1990年代には、イタリアンピザも紹介され広まっていきました。日本の経済成長期にフランス料理が高級レストランとして知られていましたが、大衆が洋風のマナーが理解できなかったのに加え高額なだったため、もっと身近に楽しめる洋食、イタリア料理が好まれるようになりました。このイタメシブームがさらに後押しされ、それまではアメリカンピザ主流だった日本にもイタリアンピザが注目を浴び始めました。ここから、本物のピザを学びに直にイタリアでの修行をし、今では、戻って来たピザ職人たちが日本で本格的なイタリアンピザを振舞っています。
その後、着実に日本にピザ文化が定着し、普通のピザデリバリーのみを行なっているところもあれば、石窯を使って作っていたレストランからデリバリーを行うようになったりと多様化されて来ています。今後も、どのような動きが出るのか楽しみですね!
さすが、みんなで楽しめるピザ!
参照元
Pizza market value (2018)