新宿から電車で50分足らず。東京に隣接した人口400万人の街、横浜。情緒のあるその港のたもとにオープンした複合施設ハンマーヘッドに、世界にその名をはせる有名店を再現するDa Michele in the Worldプロジェクトの第13弾がデビューした。このプロジェクトでは、全店で同じ原料を用いるマルゲリータとマリナーラ(いずれもシングルまたはダブル)に加え、国によって一定のテーマのバリエーションを持つメニューを提案しているが、この店では、月ごとの限定メニュー、アンティパストのビュッフェ、日本及びイタリア産のアルコールメニューが迎えてくれる。横浜湾を一望にするロケーションは、まさに絶妙の一言。一方店内では、ナポリのチェーザレ・セルサーレ通り1番に鎮座する本家に由来する、あの巨大なトレードマーク的存在であるピッツァを提供すべく、口が大きめな薪窯が、圧倒的存在感を放つ。日本でのDa Michele in the Worldプロジェクトを支えているのは、同国の業界大手である株式会社バルニバービとのパートナーシップである。ここ横浜店に先行してDa Micheleの看板を掲げた恵比寿店と福岡店も、この強い絆の賜物である。独特のロケーションと、食べ終わると同時に急き立てられるようなサービスとは縁の薄い客層に対応したつくりであるにもかかわらず、横浜のこの店でもDa Micheleブランドのイメージは一分もぶれておらず、ナポリの元祖を見事に喚起させる。「郷に入っては郷に従え」の教えに倣いながらも、生地のサイズから原料まで、本店のあの空気は、ここにも確実に充満している。