ホームメードのパン:ビール酵母または天然酵母を使ったレシピとコツ
アレッサンドロ・ロ・ストッコが伝授する、香ばしく味わい深い自家製パンの作り方
Column by Antonio Fucito — 4年 前
ああ、パン!ありとあらゆる製パン製品の父。塩分の有無にかかわらず、単品で、またはハムやサラミ他の具を満載した「マンナ(パンのクラムをくりぬき、具を詰めた軽食)」、はたまたイタリア料理のほとんどに付き添う名脇役と様々に姿を変え、常に我々を満たしてくれる。
先に、ピッツァを自宅で作る際にはまりがちな落とし穴を教えてくれたアレッサンドロ・ロ・ストッコに、今回はビール酵母、または別の記事で家でのその作り方を扱った、液種の天然酵母を使った、自家製パン作りのレシピを教わろう。
ここでは、中種法をとる。またポーリッシュ、別名液種ビガ(水、小麦粉とイーストを混ぜて作る中種で、液状)を使用した場合も想定する。
ビール酵母を使った場合と、液種を使った場合を分け、まずは材料から紹介しよう。
ビール酵母を用いた中種
- 中~強力粉(W230~260以上、0または00タイプ) 600g
- 水 600ml
- ビール酵母(生イースト) 1g
16~20℃で15時間寝かせる.
液種を用いた中種
- 強力粉(W280以上、0または00タイプ) 500g
- 水 500ml
- 液種 200g
16~20度で12~14時間寝かせる(注:液種の発酵力によって、発酵時間に幅が出る).
本捏
- 仕込んでおいたポーリッシュ
- 中力粉(W230~260、0または00タイプ) 400g
- 水 150ml
- 塩 25g
- モルト(またはハチミツか砂糖) 20g
- ビール酵母(生イースト)ただし天然酵母を使う場合は不要 15g
作り方
ポーリッシュを、幅が狭く高さのある容器に入れる(ボリュームがおおよそ倍になることを考慮する)。
ビール酵母1g(または天然酵母200g)を600ml(天然酵母を用いる場合500ml)の水に溶かし、600g(天然酵母の場合500g)の小麦粉を加える。クリーム状になるまで、ホイッパーでよく混ぜ、穴をあけたサランラップで覆い、16~20℃で約15時間(天然酵母の場合12~14時間)発酵させる(一次発酵)。
一夜明けたら、モルト(またはハチミツか砂糖)20gをイースト15g(天然酵母の場合はなし)と合わせて100mlの水に溶かし、醗酵したポーリッシュに注ぐ。これに400gの小麦粉を加え、混捏する。生地が形をとるようになったら、50mlの水に25gの塩を溶かし込んだものを加え、さらに捏ねる。表面が滑らかになったら、油を塗った容器に入れ、60~90分休ませる。生地を適度な大きさにカットし、各々をバゲットの形に整え(成形)、さらに60~90分発酵させる(二次発酵)。230度のオーブン(上下加熱設定)で25~30分焼成。パンが乾燥しすぎることを防ぐため、水を張った小さな鍋を、オーブンの底部に置いておく。なお、温度によって発酵時間が、オーブンによって焼成時間が左右されるため、各段階でのチェックを怠らないこと。
自家製パンの美味しいさを、是非噛みしめて欲しい。
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