ピッツァ向けモッツァレッラ:どのフレッシュチーズを、どう使おう?

ピッツァにおけるモッツァレッラは、クオリティの高い一枚にとって本質的な基盤である。

Column by Garage Pizza Bot — 2週間 前

ピッツァに使うべきモッツァレッラは?手持ちのオーブンでの焼成に最適のフレッシュチーズ、また、他のトッピングとのマリアージュにベストなモッツァレッラのタイプの見極めを迫られ、自宅のキッチンでピッツァイオーロとして奮闘する者全てが、遅かれ早かれ、この疑問にさいなまれることとなる。贔屓のスーパーで冷蔵食品の棚を眺めたことがある人なら、このチーズには様々なタイプが存在していることは、すでにご存じのはずだ。

「ピッツァ用」とラベルに明記されている商品から、イタリア中どこでも入手できる工業製品まで、正により取り見取り。そんな中での選択は、妥当なクオリティを備えたモッツァレッラを見つけ出すことだけでなく、様々なモッツァレッラの中から、その特徴と他との違いを基準に、最適の一品を選び出すという作業においても、難易度が高い。変数要因、代案の可能性も多々存在する。さあ、解明を始めよう。

スーパーで

La Mozzarella

モッツァレッラ

モッツァレッラ生産地に居合わせる、またはこのフレッシュチーズを然るべきルートで購入することが出来る人以外は、全員が足を運ばざるを得ないスーパーから、まずは出発しよう。スーパーセンター(SUC)でも、専門的チーズ製造工場製の一品、使える助っ人に出会える場合もある。

上記のような可能性を持ち合わせない方に残された唯一の道は、名の知れた工業製品ブランドに頼ること、となる。ただし、その手の製品のおおよそは、ホームメイド・ピッツァ用にはパフォーマンス不十分な存在であることは、肝に銘じておいていただきたい。いざ焼成が完了すると、ピッツァがトッピングが泳ぐプールと化しているような、ほぼ弾性を持たないモッツァレッラにぶつかるリスクは高い。

前述の通り、スーパーの特選品コーナで、職人的・半職人的な、他より優先すべきモッツァレッラと巡り会うことも、無くはない。この手の製品は、かの悪名高きピッツァ用フィローネ(註:長四角または円柱形のブロック状モッツァレッラ) ― ピッツァ上に洪水を起こすことはあまり無いが、プロの概念には存在せず、品質は非常に低く、味は無いに等しい ― に比べれば、確実にましである。

フィオルディラッテ

Margherita Hop Hop (Pizzeria La Gatta Mangiona, Monte Verde, Roma)

前置きをしたところで、ピッツァに使えるモッツァレッラのタイプを検証していこう。ホームメイド・ピッツァづくりで頼りになる、その堂々の第一人者は、フィオルディラッテである。チーズにあまり詳しくない方のために説明すると、牛乳から作ったパスタフィラータ・タイプのフレッシュチーズである。

「モッツァレッラ」と言う言葉を用いる時は、同類のフレッシュチーズ一切がそれで、そのうち水牛のミルク製のものだけが、尊重される高貴な存在である、といった混乱が生じがちである。実際は、アジェロラのように、卓越したフィオルディラッテの生産地が、少なからず存在する。ただし、このフレッシュチーズを活用する際は、長すぎ(その場合、乾燥し過ぎる恐れがある)ず短すぎ(その場合、焼成時にホエーが出過ぎる可能性がある)ず、適度な時間水気を切ることを忘れないこと。

セミプロ用の電気またはガス窯で焼成するピッツァ・ナポレターナ用には、数時間水切りしておいたフィオルディラッテをカットし、受け皿の上においたざるに入れ、余分な水分をさらに落とすのが、私流だ。

水牛のモッツァレッラ

Mozzarella di Bufala Campana DOP e provola

カンパ―ニア州産DOP水牛モッツァレッラとプロヴォラ

モッツァレッラとは、水牛モッツァレッラのこと ― 我々のほとんどは、こう認識している。ピッツァにおけるこのフレッシュチーズの利用は、すでに各地で馴染みのものとなっているが、やはりその取り扱いには注意が必要である。ピッツァを池と化さないため、水牛モッツァレッラも、焼成前の水切りが欠かせない。このチーズの場合は、保存液から取り出した状態で冷蔵庫に入れた上で、数時間ではなく数日が必要となる。

水牛モッツァレッラを使ったピッツァ作りにおいては、この素材が生来しっかりした味わいを備えた一品であることを、常に念頭に置いておく必要がある。つまり、味が強すぎる他のトッピングがこれを覆ってしまうような事態は、避けるべきだ。その意味では、水牛モッツァレッラのマルゲリータや、水牛モッツァレッラとプチトマトのピッツァは、間違いがない。

モッツァレッラは、フィオルディラッテのようにカットせず、手で細かく砕くのが、私流だ。なお、水牛モッツァレッラは、焼成後のピッツァに生でトッピングする可能性も忘れずに。こうすると、本来の味をまるごと楽しめる。Burrata e tartare di tonno (Pizzeria Assaje, Isola M5, Milano)

ブッラータ

モッツァレッラのカテゴリー内にブッラータを含めることは、技術的には正しいとは言えない。しかし、本稿のテーマを扱う上で、今やこの逸品をピッツァに活用することが定着しているという事実は、無視できない。ブッラータの外部は、典型的なモッツァレッラが持つ、パスタフィラータならではの弾性を備えている。一方、ストラッチャテッラと呼ばれるその内部は、生クリームに近く、その活用性は多岐にわたる。なお、このブッラータを使った場合も、焼成の際にはやはり注意が必要である。

ストラッチャテッラは、焼成後に生でトッピングすることも可能である。例えばスモークサーモンとチャイブに合わせたり、フィオルディラッテを敷いた上にモルタデッラ数枚とこれ、というコンビネーションなど、いかがだろう?また、ピッツァ焼成時にのせるのも一つだが、その際はあまり水分を飛ばし過ぎない(その結果焦がさない)こと。

さて、皆さんのピッツァには、どのモッツァレッラを?一番の推しモッツァレッラは?

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